Ayumu’s blog

いきなり癌と言われて手術を受けない選択をするということ

骨髄バンク

池江璃花子選手が白血病を公表されて以来、ニュースの中でよく出て来る

 

骨髄バンク

 

私も骨髄バンクに登録していた。

過去形なのは癌になったからで癌になると献血と同じで、残念なことにもう提供出来ない。

 

沢山のドナーが登録されるのはいいこと。

でも安易に登録するのが良いことなのか?

よく考えて欲しい。

 

私も献血に行く度に気になってはいた。

登録するまでに悩んだ。何故なら私の一存だけでは出来ないこと。

 

家族の同意が得られるか?会社は?

私が登録した当時にいた会社は、骨髄バンクでのドナー提供は有給休暇が認められていた。

 

せっかく適合しても、お断りします。となったらやっと見つかった!と希望を持った患者さんは地獄に突き落とされる。

 

家族、特に兄弟は適合しやすい。同じ両親から生まれているので当然。両親とは合わない事も多い。

でも親族で合わない事もあり他人で適合する人を探す。

 

登録する前に家族に登録するけど反対する?と聞いた。リスクの事も説明して。

もしも、適合していざとなった時に反対されたら意味がない。

私の家族は反対しなかった。

私がしたいならということだった。

 

それぞれ環境が違い、リスクを考えると赤の他人の為に出来るか?

 

骨髄バンクでは、ドナー登録後に何らかの事情で出来ない場合一時的にストップする事も出来るし登録を抹消する事も出来る。

例えば、妊娠した場合その期間ストップする。

出産後、子育てをしている時に骨髄を上げられるか?

仕事と違い休むわけにはいかない。

家族の協力が必要になる。

痛みだけで、今は安全だと言われても全身麻酔でする。リスクはある。

小さな赤ちゃんを置いて出来るのか?

これは女性の場合の一例であって、環境や状況は千差万別で登録した時にはクリア出来ていた事が変わってしまう事。

 

決して骨髄バンクに登録しない事が悪いこととは思わない。

献血に関しても。

それは善意で成り立っているのだから。

登録しない人を責めるのは違う。

たとえ健康体であっても人それぞれ考え方があり、臓器提供と一緒でしないという選択も否定されるべきではない。

 

ただ、登録する前に一度よく考えてから登録して欲しい。登録して終わりではないのだから。

 

池江璃花子選手には、一日も早く良くなって欲しいと心から思います。

 

 

癌のことを話すか

抗うつ剤、今年になってから飲み始めた。

 

少しずつ効いている気がする。

 

精神科で受診している。今緩和ケアは色々な事情が重なり受けられていない。

今の状況では難しい。

 

12月は、ひたすら吐いていた。

お正月も吐いていた。

年始は必ず着物を着ていたのに着なかった…

いや着れなかった。

ホルモン剤のせいなのか…

理由はわからない…

体調は悪く精神的にはどん底で毎日毎日、泣いて過ごす。

 

そんな最中に、また気分を害することがあった。

 

母親のこと。

 

私は癌のことを信頼できる少数の人にしか話していない。

 

なのに、母はペラペラと誰にでも話す。

 

このことは以前にも、話さないでと頼んだ。

 

なのにまた、同級生が癌だったらしい。

 

うちの娘も…と。。。

 

年齢的に母の同級生が癌になるのは珍しくない。

 

癌の話を聞くのもいい。

 

本人が話すのだから。

 

なぜ私の話を話すのか?

 

そう言うと「私も辛かったから。」

 

母は、いい歳をして大病をした事が一度もない。

幸せなことだ。

入院生活も経験がない。

病気の人の気持ちがわからないのだ。

私は以前にも何度か入院を経験しているので、その辛さはわかる。

 

私が受けた数々の検査。

それすら「そんな検査、私なら受けたくない」と平気な顔をして言う。

私だって受けたくない。だれが検査なんて受けたいのか?

 

歯医者すら嫌いなのだ。

 

もうね、話す言葉がなくなる。

 

しかも、また話した人は私も知っている人でその人はとてもお喋りな人。

 

共通の知人もいる。

 

私の知らない所で、私の癌の話をされる。

 

勝手に広まっていく。

 

耐えられない。

 

なぜ、私の気持ちを汲み取らないのか。

私の病気なのに勝手に話すのか。

 

私は芸能人でもないし、人に話したくなんてない。

 

癌だと知られて、何もいいことなんてない。

それなのに、何度も何度も言っても他人に話す。

 

私の気持ちは置いてけぼりで人に癌だと話す事が一体何の意味があるのか、わからない。

 

私の気持ちが沈んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生きる意味

何もかも嫌になる

 

それでも生きている

 

生きているからつらいのか

 

生きているから生きていて

 

生きる意味

意味なんてあるのかわからない

 

意義を見出す

 

それも出来ない

 

ただただつらい

 

全てがうまくいかない

 

どうしようも出来ないことを考えたってなんとかなる訳でもなく

 

生きている価値が私にあるのだろうか

 

迷惑ばかり掛けて

 

国民の義務すら果たしてない私が

 

落ち込む時

前向きになれない

 

最近ずっと体調が悪い

 

もちろん副作用のことは覚悟していた

 

血液検査とMRと造影剤CT

 

結果は悪くなかった

 

内診でまだ傷があって出血してるとのこと

いつまで続くの…

 

CTをみると腸は腫れてるみたい

 

いつまでもお腹の表面が痛い

服もオシャレ重視に出来ない

痛くないものをが基準になり

寝るときも、うつ伏せになれない

腸の調子もずっと悪い

子宮も痛い

頭痛もひどく毎日鎮痛剤が手放せない

 

放射線の副作用っていつまであるんだろう

 

放射線治療後は月のものが来ず、それは諦めていたけれど

 

更年期障害になりホットフラッシュがひどい

情緒不安定になる

 

ホルモンって本当に大切なものなんだと実感する

 

軽々しく更年期障害を馬鹿にする人は不愉快

男性だってなることもある

自分ではどうすることもできないのに

 

自分が経験しないとわからないのだ

 

どんなものでも…以前の私は経験してなくても思いやりがあり気持ちを想像すれば、わかると思っていた

 

でも病気になってから経験してない人に何がわかるというのだろうと思ってしまう

 

心無い言葉を受け流せず傷付きイライラしてしまう

そんな自分に自己嫌悪

 

同じ病気であっても人それぞれで個人差が大きい

 

理解なんてしあえないのだ

 

 

この前の診察でホルモン剤を経口から摂取することになった

まだ月のものが上がるには若すぎるからと…

 

月のものが戻ってくるらしい

 

その代わり、子宮体がんと乳がんのリスクが上がる

更に

子宮の内膜も厚くなる

 

お医者さんはリスクの説明も義務だから仕方ない

 

今のままでは子宮が萎縮していってしまうから

 

もう、こんなんじゃ子供を授かるなんて夢のまた夢で来世しか無理だと思う

 

女性の定義ってなんだろう

ホルモンが足りないと見た目も男性みたいになるとネットで見て怖くなった

私もそうなるのかな

絶対に嫌だ、悲しすぎる

どうして?なんでこんな目にあうの

辛い手術と治療をして更に苦しいことばかりな上に見た目まで変わっていったら受け入れられない

 

もっと悪い人沢山いるのに…

嫌な人だっていっぱいいるのに

好きなこと言って人を傷つける人

そんな人達は普通に暮らしてる

 

なんで?私が何したって言うの?

神様なんていない

そう思ってしまう

 

子宮を取り卵巣を取ることを頑なに拒否した(片方の卵巣は将来の為、片方卵巣凍結した)

リンパに転移していたので、リンパを取りきれないかも知れない

手術をすると膀胱にも影響があり、尿すら普通にできなくなる

子宮頸がん病巣を取ると膣の一部も切除するので性交渉もしづらくなる

更年期障害がおこる

そこまでして私は生きていたいか…そう思って手術をしなかったのに

 

結局は抗がん剤放射線で身体はボロボロ

放射線をあてると膣にも影響があって性交渉はしづらくなる

 

結局は同じで。。。

 

それが全てではないけれど

 

生きてさえいればそれでいいのか。。。

 

普通に健康に生活することが、どんなに恵まれていたのか痛感する

 

最近吐き気がひどく毎食口にするたび嘔吐が

2週間も続いてる

 

お医者さんに聞いても

 

関係ない

 

関係ないのか。そっか…なんて思えない

 

放射線科のお医者さんは、腸が腫れてるからそのせいかもとのこと

 

吐いても、きちんと排泄出来ていれば大丈夫

腸閉塞にならなければ問題ない

 

腸閉塞になるリスクも残ってる

骨盤は骨がもろくなっていてこけると骨折のリスク

 

脚はリンパ浮腫にならないように常に気をつけないといけない

蜂窩織炎になるといけないから蚊に刺されたり猫にひっかかれてもダメ

乾燥は大敵で保湿は必須

日やけもダメ

 

命があるだけマシなのか

生きてるから苦しいのに

 

神様は乗り越えられない試練は与えないとか昨日亡くなった人が生きれなかった今日とか

もっと大変な人や不幸な人がいるって言葉

 

大嫌い

 

苦しい人に向かって励ましに見せかけた言葉

暴言より傷付く場合もある

 

下を見て比べて優越感に浸れる?浸れるわけない

 

上を見て羨ましいと思う

 

上も下も見たくない

 

なのに私は私と言い切れない

 

今の自分を受け入れきれてない自分がいる

 

癌だと言われた時ですら私は周りがびっくりするくらい落ち着いていた

なのに今は…

 

せめて体調さえ良くなれば気持ちも前向きになれるのかな

 

最近元気が出ず泣くことが増えた

 

癌のことを隠して社会復帰する人が多い

癌だと言うと雇用してもらえないから

 

なりたくて癌になった人なんていないのに…

 

再発の恐怖が常にある

それなのに、他のことも困難なことばかり

 

何もかもが嫌になる

 

先のことを考えて生きる

今を生きることがつらいのに

 

不安しかない

 

以前の私に戻れない

 

髪の毛

抗がん剤で髪の毛が抜ける

覚悟していた

 

幸いなことに私は髪の毛が抜けなかった

 

患者さんで話す人話す人やはり髪の毛が抜けるのが一番つらいって

 

髪は女の命

 

手術後、一時退院した時に長かった髪を肩下まで切った

なかなか覚悟が決まらなかったけど仕方ない!って思ってこの際したことない髪型にしようと思い、バリカンで刈ってもらおうと思ったら止められた

 

痛いわけじゃない苦しいわけじゃない

さらにまた生えてくる!励まされるのは同じ言葉…

そうだよね!うん。

 

病院で化学療法が始まる前に

長いから、もう少し切った方がいいとお医者さんから言われてショートよりのボブまで切った

 

入院中、髪が抜けた方に話を聞く

 

長いままだとシャンプーの時に、抜けた髪が絡まりハサミで切らないといけなくなって大変だったって

さらに短すぎる髪は掃除が大変なことも…

 

同じ患者さんやネットで情報収集

抜けても落ち込まないように先手を打とうと

帽子を買いウィッグも用意

さらに有難いことにボランティアの方の手作りの帽子もいただいた

帽子の下に抜け毛をまとめるネットのようなカバーを付けることも初めて知りカバーも買った

 

抜け始めた時の頭皮の為のシャンプーも通販で買い病院内のコンビニで受け取る

便利な世の中だなぁと思う

 

癌になって初めて知ることばかり

 

毎日ブラッシングする度に今日抜けるのかな?ドキドキしていた

そのうち抜けるのを待ってる人みたいになってきた

1週間に一度抗がん剤の点滴を6回だったので

毎週今回は

抜けるのかな…抜けるのかな…

 

 

私が治療で使った抗がん剤

 

シスプラチン

 

抗がん剤のなかでも髪の毛が残る人も結構いるみたい

 

「髪の毛抜けなくて良かったね」

 

沢山の人に言われた

抜けて悩んでいる方も多かったので素直に喜べなかった

 

そんな時

私は副作用の吐き気が、お薬が効かずひどかったので

 

「〇〇さんは他の副作用全て出て苦しんでるんだから、せめて髪の毛くらいはいいんじゃない」

 

と同じ癌で闘病している方に言われてそう思えるようになった。

その方は抜けていらしたのできっと辛かったはずなのに…

 

私なら抜けてないのを羨ましいと思ったかも知れない…

 

罪と罰

『バチが当たった』

 

入院していた時、癌の患者さんがよく言った言葉

私もそう思った

 

でも、違う。

 

入院して、放射線科に毎日通っていた

そこでよく会った女の子

点滴をして、帽子を被ってる

 

あんなに小さいのに…

 

側にいるお母さんは疲れからか笑顔がない

その子はいつも笑顔いっぱいだった

学校に行きたいはず、痛い思いや辛い思いを沢山しているはずなのに笑顔でお母さんに話しかけている

 

あんな幼い子に何の罪があるというのか

 

大学病院なので、たくさんの患者さんがいた

身体が不自由な人を見て

バチが当たったからなんて思うはずない

 

私は、癌になった理由をバチが当たったと思いたかったのかも

 

理由なんてわからない

 

なる人もいれば、ならない人もいるのに

 

罪のない人なんていないと…

罪人に皆んなが石を投げつけて

キリストが罪のない人だけ、その人に石を投げなさいと

誰も投げなくなった

 

私は、仏教徒なのでキリスト教は詳しくないけれど知っている話

 

毎日小さな罪を犯しているのか

それはわからない

 

ただ、癌のことをバチが当たったって言うのはやめた